まいどフォーラム

ITコーディネータによる中小企業の企業内IT支援は、まいどフォーラムにご相談ください。


投稿

HOME > 投稿 > SNSを使ったECサイトへの集客

SNSを使ったECサイトへの集客

1.はじめに
 近年、多くの店舗は楽天やAmazonなどの大手サービスの集客力を活用して大きな売り上げを出しています。
 これらのサービスは、パソコンを使う事が出来れば、比較的簡単に売り場を設ける事が出来るので、多くの店舗に支持されています。
 これとは別に、自社でECサイトを立ち上げている店舗は、集客を自分たちで行わなければならない為、多くの場合その集客方法について知恵を絞っています。
 この集客について、FacebookやTwitterなどのSNSを活用しようと考えている店舗が多く存在しています。
 SNSでの集客は現在も欠かせない状況になっています。

2.序論
 自社のECサイトを立ち上げて若い女性向けのアパレル商材を販売しているAさんは、SNSで集客を行いたいと考えてFacebookやTwitterを使って毎日のように投稿を行っていますが、なかなか集客が行えず、行き詰っていました。
 ECサイトを使って全国のお客様に自社のアパレル商材を買ってもらいたいと考えていたのですが、Facebookでは、友達が出来ても商売仲間や本当の友達などが多く、ほとんどが友達や知り合いに近況を報告しているという状態でした。また、Twitterについても、近況や自社の商材をツイートしていただけなので、フォロワーが増えてもTwitterからの反応はまったく無いという結果でした。
 Aさんとは長年の友人であるため、無償で支援させていただくことになりました。
 
 
3.本文
【相談内容】
 もともと大手モールを使ってECサイトを始めたAさんなので、現在の売り上げは楽天側のECサイトから安定的に入っています。しかし、自社ECサイトにはほとんどアクセスが無く、月の売り上げも0に近いということでした。Aさんはなんとかして自社ECサイトに集客をしたいとの事でした。
 Aさんは文章を書くことと写真を撮る事が得意なため、SNSを使って自社の商材の良さを多くの人に知ってもらいたいと考えていました。
 この為、毎日一回の投稿は欠かさないということでした。

【SNS利用の目的の明確化】
 まず、Aさんの考えでは日本全国のお客様に、自社の商材を購入してもらいたいという思いがありました。
 この為、利用するSNSをTwitterに絞り、集中して記事を書くことにしました。
 Facebookを外した理由としては、出来るだけ多くの不特定多数のお客様に記事を見てもらうためには、FacebookよりもTwitterの方が適していると判断したからです。またユーザがFacebookよりも若年層が多いという理由からです。
 また、Facebookを利用する代わりにブログを運営し、こちらも不特定多数のお客様に記事を見ていただける環境を作ることにしました。

【Twitterとブログを使った集客】
 ①ブログの活用
  Aさんは文章を書くことと写真を撮る事が得意であり、またアパレル関連の仕事に長く携わっていたためファッションについての知識も豊富なかたです。このため若い女性にターゲットを絞り、多くの人に役立つと考えられる情報をブログで発信することにしました。
  そして、サイドバーには自社ECサイトへのリンクと、おすすめの商材のバナーを張る事で集客につなげる戦略を練りました。
  ブログは検索エンジンに記事を拾ってもらえる様に、一記事あたりを出来るだけ詳しく丁寧にそしてボリュームがあるものを書く事としました。

 ②Twitterの活用
  TwitterなどのSNSで商品を紹介する方法がありますが、SNSでは宣伝を嫌うユーザが多いためここでは行わない事にしました。
  Twitterへの投稿はフォロワーのタイムラインに掲載されるほかに、Twitter内の検索結果画面でも掲載されます。この為、若い女性が必要とする情報を短くまとめて投稿し、ブログへリンクを張ってターゲットのお客様を誘導するという方法を考えました。
  Twitterでは、多くの記事が次々と投稿されるため、一日一回の投稿ではターゲット顧客の目に触れない可能性が高いです。この為、自動投稿システム「Bot」を利用し、一時間に一回記事を投稿することにしました。

【本件の結果】
 この件の結果としましては、最初の3ヶ月はあまり大きな成果は得られませんでした。考えられる理由としては、ブログ記事が充実するまでに2ヶ月以上かかったこと、Twitterで若い女性の支持を得る投稿が出来る様になるまでに時間がかかった事があげられます。

 しかし、ブログ記事をしっかりと書いたためTwitterからのアクセスが増え、また検索エンジンにも記事が拾われた事もあり検索ユーザからの集客もできるようになりました。
 現在はまだECサイトへの集客は多くはありませんが、確実に増えていっている状況となっています。

4.結論
 Aさんが運営しているECサイトはまだ無名であるため、お客様に見つけてもらうまでに時間がかかります。
 検索エンジンへのSEOを行う事で大きな集客を狙う方法もありますが、既に大手のECサイトがSEOを行い新規で参入したAさんのECサイトが検索上位に表示されるには多くの作業と時間が必要になると思います。
 
 今回は、Twitterを使いファッションに関する情報を欲しがっているターゲットをブログに誘導し、ブログ記事の内容に共感を得たお客様に表品を購入してもらうという方法で集客し、少しずつですが顧客が増える兆しにあります。
 
 これからの集客は、お客様が欲しがる情報を提供しアクセスアップへつなげる方法を考えることが大事と考えます。

ITC 中谷正明

このページの上へ



『経営に活かせるIT』と『ITを活かした経営』の橋渡しは‥‥まいどフォーラム